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2018年8月6日

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【相続コラム 2018.8】司法書士藤井真司事務所 発行

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今年は、九州北部は梅雨入りも梅雨明けも早くて、猛暑が列島を襲っています。最高気温が35℃を超える日が続いているので、全国的にも熱中症等による体調不良が拡がっている報道がありますが、みなさんもくれぐれも気をつけてこの夏を乗り切ってください。
8月と言えば、お盆で亡きご先祖さんを偲んで過ごすお盆があります。こういう時に、自分自身の亡き後を考えてみるのもいいかと思います。どんな来世を望んでいるかを考えて、紙にしたためてみると・・・それが、遺言の原案になるのではないでしょうか。

見出し
【隠し子(認知した子)がいた場合】
亡くなった人(被相続人)に、家族以外の子供(愛人に産ませた子供等)・・・いわゆる外に子供(非嫡出子)がいる場合があります。その子供を父親が認知していた場合は、その子供は妻との子供と同等の割合で相続分が認められています。
この嫡出でない子の相続分は、嫡出子の半分ということが民法で定められていました。しかし、平成25年9月4日の最高裁判所の判決により違憲判断がされて、嫡出子と非嫡出子は平等の相続分であることが確定しました。この判決をもとに国会にて平成25年12月11日に民法が改正され、平成25年9月5日以後の相続より適用するとしています。もうちょっと詳しく言うと、平成13年7月1日から平成25年9月4日までは、財産等を分割していなかった場合等(確定的となった法律関係以外)は、改正後の割合で分割するようになっています。もし、遺産分割協議が成立したり、遺産分割協議の審判が確定した後の相続についてはこの改正民法は適用されません。
さて、当事務所で受任した相続案件ですが、父親が亡くなって、その父親名義の自宅を長男名義に変えてほしいという依頼でした。母親はすでに亡くなっており、父親の遺言書もないとのことなので、相続人調査として被相続人の父親の戸籍を取り寄せたところ、父親が認知した子供が1人見つかりました。
依頼人である長男は、事情を説明すれば自宅の名義変更に協力して、遺産分割協議書に押印してもらえると思っていたようでしたが、実際に連絡してみると、その認知した子供は、他に財産があるのではないかとの疑念を持ったため話し合いは出来なくなりました。
結果的には家庭裁判所にて遺産分割調停を申し立て、その調停が成立し、依頼人は認知した子に500万円支払うことで、父親名義の自宅を取得することが出来ました。
このようなケースは遺言書を遺しておくと、遺留分はあるにせよ、全体的にスムーズに手続きが出来たと思われます。ここでちょっと豆知識