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2020年7月3日
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【相続コラム 2020.7】司法書士藤井真司事務所 発行
今年も相変わらず、初夏から盛夏に向かって段々暑くなっています。梅雨に入っており、例年にも増して線状降水帯が発生したりして豪雨の被害が出ています。まだ大規模な被害地はありませんが、新型コロナウイルス感染症の影響で避難所も安心できない場合もあり、過酷な避難所生活を考えると、今年はそんな災害が出来るだけ少ないことを願うばかりです。
それから、7月は博多祗園山笠の季節でもありますが、新型コロナの影響で山笠は来年に延期です。ただし、櫛田神社には飾り山は奉納され、疫病退散等の祈願が行われたそうです。この祈願が届いて、新型コロナ感染症の被害が少しでも無くなり、今年の夏も例外なく猛暑・酷暑の夏になりそうですので、元気に今年の夏を乗り切りたいものです。
今回は、遺言書の作成についてギリギリで作成できた方と、逆に間に合わなかった方のお話をしたいと思います。まず、遺言書の作成には遺言者の意思がしっかりしていなければなりません。特に公正証書により遺言書を作成する予定の方は尚更です。自筆証書遺言はこの意思があやふやな場合はトラブルの元になりますので気を付けなければなりません。
それでは、まずギリギリ間に合った方の場合をお話しします。その方はガンでしたが、意思はしっかりとしていました。余命は数か月と言われていたようです。そこで、その方の奥様が当事務所にご相談に来れられました。直ぐに、必要な書類を集めて、遺言内容を教えてもらうように伝えたところ、翌日にはそれを準備され、その次の日には公正証書による遺言書作成の日取りを決めました。とにかく奥様の行動が早かったのです。これが功を奏して、遺言書がどうにか作成できました。その方はその二日後に亡くなりました。
間に合わなかった方の場合は、ご老人でまだまだ元気に生活をしている方でした。遺言書の作成の相談も受けていたのですが、その途中にその方が転んで足を骨折して動けなくなったのです。症状は軽いと聞いていましたので、足の傷がある程度癒えてから、公正証書遺言を作成する予定でした。しかし、数週間病院のベッドで過ごしたことで今まで発症していない認知症を発症されました。その連絡を受けて、急いで数日後に病院に駆け付けたところ、もう遺言書を作成するには無理である状態まで悪くなっていました。それは、骨折から1か月程です。年を取った方は容体が急変する場合があるとは知っていましたが、これほどとは・・・
上記のことから、それぞれの方の運命と片付けてしまうのは簡単ですが、私は、遺言書を残したいと考えたらすぐに取り掛かり、特に高齢になっている場合は、なるべく早く行動することが大事だと考えさせられました。遺言書の作成に早すぎるはないと考えますので、そのようなお気持ちが少しでもある場合は、すぐに私たち専門家にご相談ください。時間だけは巻き戻すことは出来ませんので・・・。
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