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2018年4月25日
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【相続コラム 2018.4】司法書士藤井真司事務所 発行
新年度の始まる4月、桜吹雪がきれいな季節がやってきました。
新しいことが始まるということでは、相続もそのように考えられます。お亡くなりになった方から相続人へ色々なものが移ってゆく様は、例えば3月に卒業、4月に入学する学業の移り変わりにも似ています。相続はどなたにも起こる問題です。なぜなら、両親から生まれてきて、自分の子供を授かり、そして死んでゆくという逃れられないサイクルがあるから、すべての人に起こることなのです。確かに、相続を財産にのみスポットを当ててしまうと、関係ない人が出てくるかもしれませんが、実際は財産だけでなく、もっと大きな意味で考え、亡くなった方の想いも相続出来ると素晴らしいと思います。誰でも、いつか誰かの大切なものを受け継ぎ、そして、自分の大切な何かを誰かに引き継いでもらう日は、必ずやってくることを・・・・
私が相続のご相談を受けた際に遺言書があったら良かったのにと思うケースがありますので、それをご紹介したいと思います。
【結婚したが子供がいない場合】
結婚して子供がいらっしゃらないご夫婦の場合は、その相続人は配偶者と亡くなった方の兄弟姉妹となります(多くの場合亡くなった方の親はその前に亡くなっていることが多いと考えられます)。その相続分はそれぞれ4分の3と4分の1ですが、法定相続の場合は共有状態になり、不動産などの直接分けられないものはその共有状態を解消するのに大変苦労する場合があります。例えば、ご主人が亡くなって、遺された奥様がその不動産にお住いの場合は、その不動産の名義は奥様だけにしたいと考えます。この手続きの時にご主人の兄弟姉妹の関与が必要になります。この時疎遠にしていたり兄弟仲が悪かったりすると手続きがスムーズに進みません。なぜなら、不動産を単独所有にする遺産分割協議書への実印の押印及び印鑑証明書の交付等に時間がかかったり、不動産の持分に見合うお金と引き換え等の条件を付けられたりして手続きが出来ない場合が出てきます。法定相続人は第一が子、第二が親、第三が兄弟姉妹となっていますので、順に日頃の人間関係は薄くなってしまうのが一般的ではないでしょうか。また、兄弟姉妹の中に亡くなっている人がいるとその子供、いわば甥姪にも相続権が行きますので、なお一層難しくなります。それに、兄弟姉妹や甥姪の中に一人でも協力してもらえない人や行方が分からない人がいたら手続きは前に進みません。もちろん、裁判所を使っての遺産分割も考えられますが、そのための労力、時間、費用については、スムーズな場合と比べると数倍から数十倍になることもあります。特に精神的なダメージは大きいと思います。
そこで、亡くなる前に遺言書がありますと、相続財産の一切が奥様のものに比較的簡単になりますし、兄弟姉妹には遺留分が法律上認められていないので、そのことで揉めることもありません。
遺言書の作成は、ご自身で作ることもできますが、公正証書にて作成すると、その正当性や信憑性が自筆のものより高くなりますので、より確実な相続が出来ます。その遺言書の作成のお手伝いもしておりますので、どうぞお気軽に私に相談してください。
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